ペットロスになった方が新しい子を飼いたいと思うことは、ごく自然な流れです。
ただし、どのタイミングで新しい子を迎えるかはなかなか難しいところですよね。
本記事では新しい子をお迎えするタイミングについて、5つのポイントを押さえながら詳しく説明しております。
実はタイミングよく新しい子をお迎えすることは、ペットロスを乗り越える方法としてはとても良い方法なのです。
お迎えの適切なタイミングがいつなのかお知りになりたい方は、ぜひご本記事をご一読ください。
目次
新しい子を迎える時に気を付けたいこと
ペットロスの状況が落ち着いてきて、いざ新しい子を迎えようという前向きな気持ちになったときに、少しだけ気を付けたいことがあります。
新しい子は自分にとって大袈裟に言えば人生の希望であり、どんな子をお迎えしようか楽しみが先走る傾向があっても不思議ではありません。
その気持ちを少し落ち着けて、以下のようなことをもう一度だけゆっくり考えてみましょう。
新しい子を迎えるタイミングの重要性
新しい子を迎えるタイミングはとても大切です。
自分の感情が整わないまま「さびしいから」などという単純な気持ちで新しい子をお迎えすると、人間とペットの双方にとって残念な結果を招きかねません。
先代ペットの穴埋めのような形でお迎えしてしまうと「先代ペットが忘れられない」「先代ペットのような子ではない」という気持ちが先走ってしまい、本来可愛いはずの新しい子が色あせて見えてしまう場合があります。
十分な愛情をしっかりかけてあげるためにも、新しい子を迎えるタイミングはとても重要なことです。
先代ペットと比べない
先述致しましたが、先代ペットと新しい子はまったく別の子であり、比べる対象ではないことを認識しましょう。
先住ペットを懐かしむよりも恋しがる時期に新しい子をお迎えしてしまうと、どうしても先住ペットと新しい子を比べがちになります。
実際SNSのつぶやきなどでも、よく見かけるのが「先代ペットと今の子は違う」という寂しさを投稿している方がいらっしゃいます。
先代ペットと新しい子は違って当然なので、ぜひネガティブな方向で比較をせずに、逆に「違って面白いな」という興味を持って違いを感じて貰えば良いかと思います。
新しい子を迎えるタイミング5つのポイント
新しい子を迎えるにはタイミングが必要とのお話はなんどもお話させていただいております。
以下では適切なタイミングとはどのような時期なのかを5つのポイントに分けて、少し詳細にお話させていただきたいと思います。
①心の傷が癒えるのを待つ: 悲しみが和らいだサイン
心の傷が癒えるのを待ちましょう。
人は何かかけがえのない大切なものを失ったとき、思いもよらない混乱状態に巻き込まれます。
ペットロスになると心の感情が5つの流れに分類されると言われています。
- 「否認ーそんなはずはない」
- 「怒りーどうして私だけが」
- 「交渉ー神様お願いあの子を返して」
- 「抑うつー何も考えられない」
- 「受容ー失った子は戻ってこないんだね」
※5つの感情については下記の記事で詳しく解説していますので、気になったらご覧ください。
この「失った子は戻ってこない」というあるがままを受け入れる気持ちを「受容」と言います。
心の傷が薄らいだサインです。
この時期から視野が広くなり、新しい子を迎えるという選択肢が浮かんでくる頃です。
②家族の意見を尊重する: 共に進む準備ができているか
新しい子を迎えるにあたっては、自分ひとりの考えだけではなく、共に暮らす家族と十分話し合いましょう。
新しい子も当然家族の一員になるわけですから、家族全員の同意が必要です。
家族の中のひとりでも新しい子を迎えるための気持ちの準備ができていなければ、まだ時期が早いと考えてください。
ペットロスの感情の流れの早さは、人によって違います。
もしかしたら、ペットロスを経験し、一生ペットは飼いたくないと思い続ける家族もいるかもしれません。
「新しい子がくればなんとかなるだろう」という考えもあるでしょう。
しかし理想的には、家族全員の意見が揃ってから新しい子を迎えることが望ましいと言えるでしょう。
③先代ペットとの比較を避ける: 新しい関係に対する心の開き方
新しい子を迎えるにあたり、先代ペットとの比較は避けましょう。
先に述べた心の感情の5つの流れのうち、受容に行き着く前、例えば「交渉ー神様どうかあの子を返して」という感情のタイミングに新しい子を先代ペットの代わりに飼ったとします。
飼い主は新しい子を神様が返してくれた贈り物(先代ペットの代用)として愛することができるかもしれません。
しかし、本当に新しい子の存在を認めて愛情を注いでいるのでしょうか?
一例のお話をします。
SNSで私がフォローしていた方のわんちゃんが亡くなり、飼い主さんは寂しさに耐えきれず、すぐに同じ犬種の似たような仔犬をお迎えしました。
しかし、投稿文はすべて先代のペットと新しい子のネガティブな「比較」「違い」に満ち溢れていました。
残念ながら、その方はタイミングを見誤り、新しい子を先代ペットの代わりとしてしか見られていなかったのです。
もう一度言わせてください。
新しい子と先代ペットは違う子です。
④日常生活における変化への適応
新しいペットを迎えることは、ゼロからの始まりです。
もちろん先代ペットが残してくれた、かけがえのない経験が飼い主様を助けるはずです。
しかし、新しい子との生活は「初めて」が沢山あります。
そして、新たな家族の一員としての共同生活の始まりです。
新しい子には新しい子特有の行動やクセ、そして献身的な愛情に満ち溢れています。
まずは飼い主新人の気持ちで、新しい子のリズムを掴み、楽しく毎日を過ごしましょう。
⑤ペットロスの経験から学んだ教訓の活用
ペットロスから学んだ経験は決して無駄にはなりません。
ペットロスでは様々な感情が入り混じります。
経験者の中では悲しみとともに「後悔」という言葉が目立ちます。
亡くなってから初めてわかる、先代ペットへの対応の自分の未熟さや、判断の甘さが自分を責め立てるのです。
時が経ち、新しい子を迎えようかと前向きな気持ちになったとき、躊躇する理由のひとつに、次はちゃんとできるだろうかという不安な気持ちがあります。
しかし、気持ちの準備が整った今なら大丈夫です。
新しい子を迎えたら、亡くなったペットにしてあげられなかったと思われる全てをその子にしてあげてください。
そして、先代ペットと暮らした様々な経験が、飼い主様をきっと助けてくれるでしょう。
先代ペットが亡くなってすぐ新しい子を迎えても大丈夫かどうか
先代ペットが亡くなってすぐに新しい子を迎えても大丈夫かどうかという悩みは、かなり多く見受けられます。
結論から言えば、適正なタイミングなら大丈夫です。
中には先代ペットが亡くなってすぐに新しい子をお迎えすると、他人の目が気になるという方もいらっしゃいますが、ご本人のお気持ち次第でしょう。
いままでお話させていただいたような、ネガティブな比較対象にならなければ、ペットロスと共存しながらのお迎えもできます。
むしろ、新しい子を迎えることで、ペットロスの症状が激減する可能性があります。
新しい子は癒しであり、飼い主様は再び可愛い子をお世話できる喜びに溢れることでしょう。
新しい子を迎えるタイミングの見極め方まとめ
新しい子を迎えるタイミングの見極め方についてお話させて頂きました。
お迎えする5つのポイントをおさらいします。
新しい子をお迎えする時は一時的な勢いではなく、しっかりとした心の準備をしましょう。
ご承知の通り、ペットは私たちと同じ生き物です。
先代であろうと、新しい子であろうと、一匹として代わりはいません。
しかし、お迎えすることを決めた上で、タイミングをしっかり見極めることで選んだ子が、愛する新しい家族になることは間違いないでしょう。
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