飼い主:ほぴさん(20代・女性)
ペット:ピッチくん(セキセイインコ♂)
飼育期間:7年
ペットロス期間:3年
目次
ペットとの出会いと、一緒に過ごしたかけがえのない時間について教えてください。
ピッチを我が家に迎え入れたのは私がまだ小学校低学年の頃で、元々鳥好きだった母がきっかけでした。
触られるのはあまり好きではなく、雛の頃エサをあげるのにも苦労したのを覚えています。
話を聞くのは好きだったようで、頭や肩に乗って口元を覗き込むようにして一生懸命言葉を覚えて、覚えた言葉を小屋のお気に入りのオモチャに話したりもしていました。
高い棚の上を気に入ってそこに秘密基地を作ったり、壁紙を剥がして遊んだりと少しヤンチャな所もありましたが、そんなところも愛おしいと思えるくらい家族みんなピッチのことが大好きでした。
ペットを亡くしたとき、どのような感情が湧き上がりましたか?
元々あまり身体が丈夫な子ではなく何度か病院に連れて行ったこともありましたし、亡くなった日の前日も少し体調が悪そうでしたが、まさか亡くなってしまうとは思っていませんでした。
体調を崩しても元気になった姿を何度も見てきたので、今回も大丈夫だと油断していたのだと思います。
小屋の中での様子がおかしい姿を見てすぐ外に出してあげると、力を振り絞ってお気に入りの棚の上に飛んでいき、すぐに手の中に戻って来てそのまま天国に行きました。
今まで自分からは来なかった手の中に、最後の最後に来てくれた姿を見て、ありがとうを伝えてくれているのかなと思って涙が止まりませんでした。
悲しみと向き合い、乗り越える過程で特に役立ったことは何ですか?
亡くなってしばらくはずっと悲しい気持ちでいっぱいでしたし、何より、ピッチの鳴き声や喋り声の聞こえなくなった静かな家に切なさを感じたのを覚えています。
時間が経っても寂しさは消えない反面、楽しかった思い出はどんどん薄れていってしまうのではないかという焦りもありました。
それに加えて新しいペットを迎え入れることのピッチへの申し訳なさもあり、3年程何も出来ない日々が続きました。
しかし、あるタイミングで新しい子をお迎えすることになり、長いペットロスに終わりが見えてきました。
ペットロスの経験を通じて、あなた自身について何を学びましたか?
我が家に迎え入れた新しい子は毎日可愛くて可愛くて仕方ないですが、ピッチのことを忘れることも思い出が薄れることもありません。
それどころか、ペットロスに悩まされていた3年間よりもピッチとの思い出を話すことが多くなりました。
「ピッチの時はこうだった」と新しい子のお世話になぞらえてエピソードを思い出し、その度に懐かしい気持ちになれます。
私自身が思っていたよりも思い出は鮮明に残っており、一緒に過ごした7年間は確かに記憶の中にあったのです。
愛情に満ちた期間はそう簡単に薄れることはないと、ペットロスを乗り越えたからこそ知ることができました。
ペットを亡くして悩んでいる読者に向けて、伝えたいメッセージはありますか?
もし、亡くなった子たちのことを考えて新しい子をお迎えすることに前向きになれない方がいたら、思い切って迎え入れてあげてください。
新しい子をお迎えすることは、先代のペットにとって悪いことでも申し訳ないことでもありません。
ペットと私たちが築き上げてきた思い出は、そう簡単に忘れることはありませんし、新しいペットとの日々の中で、先代のペットとの思い出はずっと生き続けます。
亡くなった子との思い出の数々の最後を悲しい感情で終わらせないためにも、迷っているのならどうか一歩を踏み出してみてください。
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