ペットロスの方へ贈る絵本『虹の橋』 最愛のペットの「その後」の物語

ペットロスにおすすめの絵本「虹の橋」の表紙カバー画像

※レビューには書籍の内容のネタバレが含まれます。ご注意ください。

『虹の橋』の詩は長年作者不詳で、インターネットを通じて全世界へ広まりました。

しかし、最近になり、著者はスコットランド在住のエドナ・クライン=リーキーさんということがわかりました。

現在80歳を超えたエドナさんがおよそ60年前、亡くなった愛犬メイジャーのために描いた物語です。

ペットロスにおすすめの絵本「虹の橋」の著者エドナさんが、愛犬メイジャーを抱き寄せている写真
エドナさんとメイジャー

『虹の橋』は時を超え、国籍を超え、世界中のペットを愛し失なって悲しむ人々の心に届きました。

『虹の橋』は三部構成になっています。

オリジナルは一、二部まで。

そして三部は日本人の芝山弓子さんが書かれた物語です。

第一部

「虹の橋を渡る」という言葉が動物の死を意味することは、広く知れ渡っています。

詳細を知らない方でも「うちの子が虹の橋を渡りました」という表現を目にすることはあるでしょう。

虹の橋第一部では、いかにペットが虹の橋で楽しく暮らしているかが描かれています。

私たちは亡くなった愛するペットが居なくなり悩み苦しみます。

しかし「そばに居なくなった」ことは「もう存在しない」ことではありません。

もし私たちに「虹の橋」が見えていたなら、どんなに安心するでしょうか。

虹の橋の物語は、「見えない」私たちにペットのその後を教えてくれ、ペットロスで苦しみ嘆く心から解放してくれるのです。

そして虹の橋のたもとで、いつか同じ道をたどる、あなたを待っていてくれるんです。

我が家にも何匹か先に虹の橋に行った子たちがいます。

正直本当に待っていてくれるか不安です。

だって十分愛してあげられなかった子もいますから。

「愛し愛された子だけが会えるんじゃないかな」

「私のことを覚えていてくれるかな」

心配は尽きません。

ですが、少なくとも私は『虹の橋』を読み、いつか大好きだったペットと再会できることを楽しみに、死ぬことが少しだけ怖くなくなりました。

第二部

虹の橋にいる子たちは幸せに旅立った動物や人間だけとは限りません。

しかし、虹の橋では愛されることを知らないで生涯を全うした動物と人間が奇跡の出会いを果たし、そこからは共に幸せに暮らすことになります。

この世で愛されることを知らなかった二人が虹の橋で愛を知ることになるのは大きな救いです。

二人が出会った時の気持ちを考えるだけで、切なく、そして暖かい気持ちになります。

虹の橋がそんな場所になっているとは思いもよりませんでした。

私が出会い、力及ばず助けてあげられなかった本来の命を全うできなかった子たちも、今別の人と肩を寄せ合っているかと思うと救われた気持ちになります。

第三部

第三部は虹の橋の入口にある「雨降り地区」のお話です。

かけがえのないペットを失った飼い主さんの涙が雨となり冷たい雨が降り続く「雨降り地区」が出来、飼い主さんが心配な子はそこから出られなくなり困っています。

雨降り地区の存在を知ったからといって、飼い主さんの涙は止まらないかもしれません。

しかし、もし私なら、我が子が元気で走り回ることを選ぶでしょう。

みなさんも、愛するペットたちが自分のせいで悲しむ姿はみたくないはずです。

私たちが前を向くことで、我が子たちが太陽を沢山浴びて、元気で走り回れる虹の橋のふもとにいられることになるならば、その方が良いに決まっています。

そして私たちがいつかこの世から離れた時『僕のワンダフルジャーニー』のラストシーンのように、私たちはきっとペットと再会し、そして永遠に離れることはありません。

たくさん泣いて、たくさん後悔したのですから、そろそろ前を向いても良いのかもしれませんね。

きっとまた愛する我が子を抱きしめられる日がくることを信じて。

第一部あらすじ

この世を去ったペットたちは、天国の手前の緑の草原に行く。

食べ物も水も用意された暖かい場所で、老いや病気から回復した元気な体で仲間と楽しく遊び回る。

しかしたった一つ気がかりなのが、残してきた大好きな飼い主のことである。

一匹のペットの目に、草原に向かってくる人影が映る。

懐かしいその姿を認めるなり、そのペットは喜びにうち震え、仲間から離れて全力で駆けていきその人に飛びついて顔中にキスをする。

死んでしまった飼い主=あなたは、こうしてペットと再会し、一緒に虹の橋を渡っていく。
引用:Wikipedia

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です